鈍い音と共に……彼女の香りがした。
セリアの体から一際大きく黒い光が漏れ出す。
……負の感情。
砕けたマナの破片が、暗く深い闇へと消えていく。
剣からは温かな液体が伝い、握り締めていた手を悲しく濡らした。
いつの間にか黒い光は消え失せ、ただセリアの微かな吐息だけが漆黒の世界に響いている。
「これが……私の運命だった」
セリアの微かな吐息が、俺の耳を撫ぜる。
「だから……泣かないで?」
セリアの白い指が、俺の頬を流れ続ける涙を優しく拭った。
しかしその指先から淡い光が放たれている。
次第にその光はセリアの体中に広がっていった。
……セリアが消えてしまう。



