ぼくと世界とキミ


外に出るとさっきよりも数段強い風と雨が吹き荒れていた。

空には雷が光り、漆黒の空を眩く照らす。

「剣を取れ」

その言葉と共にルークの右手に大きな剣が現れる。

……黒い光を纏う大剣。

心配そうに俺を見つめる二人に頷き笑顔を見せると、ルークと同じように翡翠の剣を手にした。

その翡翠の光を纏った剣は、まるで俺の心を映すかの様に悲しく光る。

「……勝負だ」

ルークの呟きと共に……最後の決戦が始まった。

フッとルークの姿が消えたかと思った次の瞬間、漆黒の大剣が目の前に迫っていた。

慌ててそれを剣で受けるが、衝撃を防ぎきれずに後ろに吹っ飛ばされる。

何とか空中で体制を立て直しルークに向かおうとするが……姿が見えない。

「……その程度か」

後ろから声が聞こえたかと思うと、また目の前に大剣が迫っていた。

体制を変えそれをギリギリで避けると、そのままルークに向かい剣を振り下ろす。

しかしその攻撃は容易く大剣で受け止められ、次の瞬間ルークの左手に黒い炎が集まって行くのが見えた。

……ヤバい!!

慌てて離れると同時に、激しい炎がルークの左手から放たれた。

「……うわぁあああ!!」

炎の直撃を受け吹き飛ぶと、城の壁に激しく叩きつけられ……ズルズルと崩れる様に地面に落ちる。

「ロイ!!」

ジルの叫び声が聞こえ視線を移すと……俺を助けようと飛び出そうとする二人を、ノヴァと赤目の女が止めている様だった。

「……弱いな。勇者ロイ」

そう言って剣を手にしたままのルークがゆっくりと近付いてくる。