次の朝目覚めると、朝食も食べずに門へと向かった。
門番には狩りに行くと嘘を吐いて門を出ると、真っ直ぐにあの森を目指す。
森の入口に着き、静かに森の木々を見上げると、深い緑の木々は微かな風に揺れ、その幹の隙間に深い闇が見えた。
その深く暗い闇に、急に昨日の恐怖が蘇る。
……大丈夫だ。
自分の心に言い聞かせ、不安を振り払うようにブンブンと首を振ると、そっと森に足を踏み入れた。
木々を掻き分けながら森を進み、なんとか無事に目的の場所に辿り着いた。
キョロキョロと辺りを見回すが、そこには何の気配も感じない。
約束したのは(まぁ、一方的にだけど)昼だったけど、待ち切れずにソワソワとし始める。
静かな森の中は木々のざわめきと、時々鳴く鳥の声しか聞こえない。
……来てくれるかな。
……来て欲しい。
心の中で彼が現れるのを願いながら、時が過ぎるのを待った。



