「……ふぁ~」 大きく伸びをしてそっと空を仰いだ。 空は一面闇に覆われ、その中に小さな光の粒が見える。 ……まだ夜みたいだな。 昨日は襲ってくる魔物をなんとか蹴散らしながら歩き続けたが、結局村は見つからず諦めて寝てしまった。 そこら辺に生えている木を背にして寝たせいか背中が痛い。 布団がとても恋しくなった。 淡い月明かりの照らす辺りは見渡す限り草原。 やはり地平線が見える。 「……はぁ」 大きく溜息を吐くと、また右に向かって歩き出した。