朝から開かれた会議で、最近、各地の魔物が増えていると報告を受けた。
……どうやらそれには、グレノアが関係しているらしい。
半年前、度々領土に攻め込まれていたセレリアが、ついにグレノアの手に落ちた。
セレリア王家は崩壊したと報告を受けた時を思い出す。
……勇者も死んだのだろうか。
十六年前に会った、生まれたばかりの勇者の存在を思い出した。
……翡翠の瞳の子供。
……世界を救う勇者。
……伝説は本当なのだろうか。
そんな事を考えていると、慌ただしい足音が廊下から聞こえてきた。
その足音に振り向くと同時に、勢いよく部屋の扉が開かれる。
「ご、ご報告します!!フリーディア周辺の村が、次々に魔物に襲われています!!伝令によると、魔物を操る人間の姿が報告されており……グレノアの襲撃かと思われます!!……あっ!?ジル様!!」
……報告を聞き終わる前に、兵士達の制止を振り切り部屋から飛び出した。
……そんな!!
制止する兵士を振り払い馬に乗り城を飛び出すと、真っ直ぐに彼女の村へと向かった。



