ぼくと世界とキミ


「……早く腕に付けろ!!」

俺の言葉が理解できないらしく、カインは茫然と俺を見つめたまま動かない。

「腕輪は二つあるじゃないか!!二人で嵌めればどちらかだけ犠牲になる事なんて無かったんじゃないのか!?そのためにお前達は二人で生まれてきたんじゃないのかよ!!」

その俺の叫びに、カインの目が大きく見開かれる。

「後から……無くした後に後悔したって遅いんだよ!!あの人が大切なんだろ!?失いたくないんだろ!?だったら初めから諦めるなよ!!ちょっとは足掻いて見せろよ!!」

そう言ってカインを真っ直ぐに見つめると、カインは微かに震える手で腕輪を受け取り……そして迷う事なく自分の右腕にそれを嵌めた。