……違う。
……どこかで間違っているんだ。
涙を流すカインを見つめたまま、静かに目を閉じる。
《私は国のための死を恐れ……そして全てを《彼女》に背負わせた》
あの日記の文が頭を過り、それと共にグッと拳を握り締める。
そう……そこから全てが歪んでるんだ。
……《あいつ》とは違う。
「俺は……救いたいんだ」
そう小さく呟くと、右手に淡い翡翠の光が集まって行く。
「……ロイ」
セリアが俺の名前を呼び、それに答える様に振り返ると、これから俺が何をするのか理解したのか……二人は小さく頷いてくれた。
翡翠の光は次第に形を創り……それは不思議なオーラを纏った《剣》となる。



