「……アンタはそれで平気なのか?」
そう言って真っ直ぐにカインを見つめた。
「……仕方ないんですよ。これがメルキアに生まれた者の《宿命》だから」
カインはそう言うと俯く顔を上げ、俺を見つめた。
「貴方がなぜここに入るための鍵を持っていたかは知りません。でもその鍵を渡して、今日の事は見なかった事にしてはもらえませんか?」
「そんな事が……」
「でなければ……同盟の話は無かった事に」
呑めるわけ無いと声を漏らす俺を遮り、カインはとても冷たい瞳をしてそう言い放った。
「そんな……」
小さく声を漏らしジルを見ると、ジルは頭を押さえ静かに首を横に振っていた。
しかし俺の視線に気付くと顔を上げ、『気にするな』と言いたげにお得意の不敵な笑みを浮かべる。



