「お兄さん達、スカイトレインは初めてなの?」

「……おう!お前も?」

突然話しかけて来た少年にそう答えニッコリと笑みを返すと、少年はおかしそうにクスクスと笑った。

「うん。僕も初めてだよ」

少年はそう言って、可愛らしい笑顔を向ける。

「君は一人なの?お母さんとかは……」

一人で列車に乗る少年を不思議に思ったのか、セリアは少年に問い掛けた。

そのセリアの問いに少年は少し悲しそうに瞳を揺らすと、静かに俯く。

「お父さんも、お母さんも……もう死んだんだ」

少年は俯いたままそう呟くと、困った様に笑って首を傾げて見せた。

「ご、ごめんね!?」

「大丈夫だから……気にしないで」

無神経な発言だったと気付いたセリアが慌てて謝ると、少年は首を横に振って優しく笑った。