ぼくと世界とキミ


眩しい太陽の光で目を覚ました。

青く澄んだ綺麗な空が見える。

雲一つ無い晴天だ……って。

「……はぁ!?」

驚いて声を上げる飛び起きると、左右で眠っていた二人が目を覚ました。

二人は眠そうに目を擦りながらそっと起き上り、そして見えた光景に大きく目を見開く。

「……な!?」

「……なに……ここ」

小さく声を漏らした二人もやはり状況が飲み込めないらしく、キョロキョロと辺りを見回している。

……当たり前だ。

俺だって何が起こっているのか理解できない。

辺りには……《何も無い》

そう……《何も無い》のだ。

昨日の夜、泊まったはずのボロボロの宿屋の姿はどこにも見当たらず、三人で寄り添う様に何も無い空き地の芝生に寝転んでいた。

確かにこの周りの建物には見覚えがある。

宿屋の正面にあった酒場。

その隣の服屋に雑貨屋。

しかし確かにあったはずの宿屋の場所だけが、ぽっかりと空き地になっていた。

目の前には『立ち入り禁止』と書かれたプラカードが、どこからか吹いてくる風でゆらゆらと揺れている。

時折空き地の前を通る人達の冷たい視線が、痛い程に俺達に突き刺さった。