気づくともぅ、家の前で。
「ありがとう、送ってくれて。」
「うん。じゃぁ明日、朝10時駅前な。」
「わかった!バイバーイっ」
そう言いながら手を振りドアを開けようとした時、
がしっ
まー君に引っ張られて、あたしとまー君の唇の距離が一気に近づいていく。
「…~~~」
何て言ったのかわからなかったけど、まー君の唇が動いたのは見えた。
反射的にぎゅっと目をつぶった瞬間、
あたしの唇に一瞬触れたあなたの体温。
「また明日。」
そい言って何事もないかのように、歩き出してくまー君。
「ずるいよ…。」
あたしの体温は一気に上昇。
火照った頬を触ると、自分の冷えた左手が気持ちよかった。
そして触れる、自分の唇。
かぁぁっとまた体温が上昇するから、あたしはさっさと家に入って行った。
まー君との、初めてのキスは
なんだか少し、切ない味がした。


