想い出はいつも雨

美咲「あっ、ごめんね。私の話ばっかりしちゃって」

修治「・・・そうだ。今日、これ返そうと思ってたんだ」

修治、カバンから一冊の本を出す。

修治「あっ」

美咲「どうしたの?」

修治「ごめんなさい。雨で濡れちゃって」

美咲「・・・」

修治「本当にごめんなさい」

美咲「・・・ううん、大丈夫」

美咲、本を受け取り、黙ったまま本を見つめる。

○道

修治と信也が学校が終わり歩いている。

信也「昨日とは違って良い天気だな。本当に昨日は痛い目みたからな」

修治「・・・」

信也「服なんてびしょ濡れで、パンツまでいってたよ。本当、雨ってヤダよな。天気予報もちゃんと予報しろって感じだよな?」

修治「・・・そうだな」

信也「どうしたんだよ。今日一日中、そんな感じじゃないかよ。天気は晴れてるのに、お前の心は雨模様か?」

修治「・・・」

信也「おい、聞いてるのか?」