気がついたら天才心臓外科医と婚約していました


「広大さんは子供との思い出、ありますか?」

「沢山ある。」

ポケットからスマホを取りだした広大さんは、その画面の写真を私に見せた。

そこには年齢も性別もバラバラな子供達が、白衣を着た広大さんを中心に取り囲み、楽しそうな笑顔を見せていた。

子供達はみなパジャマを着ている。

「小児科病棟に入院している子供達と撮った。」

「慕われているんですね。」

病気と闘っている子供達をこんな笑顔にしてしまう広大さんは、どんな魔法を使っているのだろう。

「でも頭に付けているツノはなんですか?」

「その日はクリスマス会だったんだ。俺はトナカイ役を仰せつかった。赤い鼻の飾りは断固拒否したが。」

「赤い鼻の広大さん、見たいです。今年は是非。」

「それは勘弁してくれ。俺にも羞恥心はある。」