気がついたら天才心臓外科医と婚約していました


夕食後のティータイム。

向かいの席でほうじ茶を飲んでいる広大さんに、私は聞いた。

「広大さんは、子供が好きと言っていましたよね。」

「言った。」

「私もです。母が勤めていた保育園に、大学生の頃アルバイトに行ったんです。そこで子供達と鬼ごっこをしたり、お相撲を取ったりして遊びました。」

「相撲の相手は男子児童だったのか?」

「男の子もいました。」

「それは許せないな。」

広大さんは眉間を寄せ、不機嫌そうな顔をした。

「5歳の子ですよ?」

「5歳だろうが赤ん坊だろうが、やっぱり許せない。」

「赤ちゃんは相撲を取れません。」

本気で悔しがっている広大さんの方が、子供みたいだ。

「俺も都と相撲を取りたかった。」

「じゃあ、今度一緒にお相撲しましょう。」

「でも相撲は裸と裸のぶつかり合いだからな・・・」

自分から言い出した癖に、広大さんはなぜか照れてしまった。