「波川せんせー!先生の婚約者、連れてきたよー!」 俺の婚約者? そんな存在はいなかったはずだが。 そして、俺と保土ケ谷都の視線が絡まった。 都は何かに怯えるチワワのような目で、俺を見て両手を合わせ、頭を下げた。 拝まれているのか?それとも俺に会いに・・・ 「あっ!波川先生、危ない!!」 風間看護師長の声と同時に、俺は派手に階段を踏み外した。 階段を転がり落ちた俺の頭に強い衝撃が走り、そして視界が暗転した。