出産当日。
広大さんは、病院を休んで私の出産に立ち会ってくれた。
陣痛で苦しむ私の背中を、黙ってずっとさすってくれる。
陣痛の感覚が短くなり、いよいよ分娩室へ運ばれた。
痛みに耐え、必死にいきみ、気付くと大きな泣き声が聞こえた。
「ママ、頑張ったわね。元気な四つ子の男の子達よ。」
助産婦さんが、私に4人の赤子を見せてくれた。
広大さんは、赤子達を見て言った。
「顔が真っ赤だな。」
「だから赤ちゃんって言うんです。」
「どっちに似てるんだろうな。俺のような気がする。」
「広大さんに似て欲しくないです。」
「俺の顔は嫌か?」
「広大さんの顔は、広大さんだけでいいんです。」



