気がついたら天才心臓外科医と婚約していました


私のつわりの症状が、思いのほか激しくなっていった。

特定の食べ物の匂いが受け付けない。

なにを食べても、すぐに戻してしまう。

「大食いの都がなにも食べられないなんて、このままじゃ、都が天に召されてしまう。どうしたらいいんだ。」

広大さんがそう嘆いた。

「妊婦がつわりになるのは仕方がないことなんです。そんなに心配しないでください。」

「こんなとき、男はなんの役にも立たないな。」

「そんなことないです。広大さんがそばにいるだけで、安心します。」

冷蔵庫に中には、私が食べられそうなヨーグルトやプリンでいっぱいになった。

病院から帰宅した広大さんが、毎日買ってくるのだ。

「広大さん。さすがにアロエヨーグルトばかりだと、飽きます。もう少しバリエーションが欲しいです。」

「気が利かなくてすまない。」

次の日から冷蔵庫には、大腸に届くビフィズス菌入りヨーグルト、善玉菌を増やすヨーグルト、乳酸菌がたくさん入ったヨーグルトが並んだ。

そして私のお通じが良くなった。