気がついたら天才心臓外科医と婚約していました


「波川先生・・・好きです。」

突然そう呼ばれ、俺はドキッとした

都が俺を甘くみつめる。

波川先生、と患者からはよく呼ばれるが、都から呼ばれるのは初めてだ。

どうやら医者と患者という設定だったらしい。

なんだかリアルで、照れる。

そして興奮する。

「保土ケ谷さん・・・俺も君を初めて診察したときからずっと好きだった。」

「波川先生の白衣姿、素敵です。」

「君に見せるために作ったニューモデルだ。」

「波川先生。私の胸の高鳴りを、その聴診器で聞いてください。」

「いくらでも聞いてやる。」

「波川先生の溢れる激情を、私に注射してください。」

「痛いだろうが我慢してくれ。俺の愛を君の静脈に注ぐ。」

「波川先生のことばかりを考えてしまい、何も手に付きません。この気持ちを抑えるお薬をください。」

「抑える必要はない。」

俺は思わず本気でそう言い、都の唇を強引に奪った。