気がついたら天才心臓外科医と婚約していました


カフェを出て、大きな商店街に向かう。

都は、店に並ぶ土産をじっと見ている。

「もう土産を買うのか?まだ来たばかりだぞ?」

「でもこういうのは、早く決めておかないと。」

「土産なんてまんじゅうを買っておけばいいんだ。」

「あ、美味しそうなおまんじゅうがあります。」

赤い提灯が目を引く店で、温泉まんじゅう8個入りを7箱買った。

「広大さんとお揃いのお土産を買いたいです。」

「それはいいな。」

「ペナントなんてどうですか?」

都は熱海温泉と文字が書かれた三角の布を指さした。

「ペナントは・・・部屋のインテリアに合わない気がする。」

「じゃあこれは?」

都はペナントの形をしたキーホルダーを手に持った。

「これなら小さくていい。」

「可愛いです。」

都はそれをふたつ買い、ひとつを俺に渡した。

俺と都はそれぞれのバッグに、そのキーホルダーを付けた。

都が嬉しそうに微笑み、俺はその笑顔を網膜に焼き付けた。