気がついたら天才心臓外科医と婚約していました


部屋に帰り、広大さんが言った。

「大事なこと忘れていた。指輪の交換。」

リビングで、お揃いのシルバーリングを、広大さんが私の薬指に、私が広大さんの薬指にそっと嵌めた。

「おいで。」

広大さんがソファに座り、私を手招きした。

「俺の膝に座ってくれないか?」

「こうですか?」

私は広大さんの膝の上に座った。

広大さんは私を後ろから抱きしめた。

「都は温かいな。」

「広大さんもです。」

「夫婦になったんだから、毎日これくらいくっついてもいいか?」

「いくらでもくっついてください。」

「じゃあ、もっとくっついてくれ。」

広大さんは私の身体を自分の方へ向け、ふたたび抱きしめた。

いつもより熱く、長いくちづけ。

そして広大さんの大きな手が、私の胸にそっと触れる。

初めての感触に、私の心臓が壊れてしまいそうに高鳴った。

「夫婦になったから、もっとすごいことしてもいいか?」

「すごいこと・・・してください。」

「ベッドへ行こう。」

林檎のように赤くなった私を、広大さんはお姫様抱っこして寝室に運んだ。