「目が覚めたら、夢で見たテントウムシが枕元にいたんです。」
助手席に乗った都の不思議な話を、俺は運転席で聞いていた。
今井看護師に負けじと、対抗しているのだろう。
「そういうこともあるだろ。」
「きっとそのテントウムシはなにかを暗示していたんです。太陽に向かって飛ぶ天道虫は、幸運、金運、恋愛運をもたらす神の使いとして縁起がいいんです。私はその夢を広大さんに会う前の日に見たんです。」
「テントウムシの夢・・・」
そういえば俺も見たことがある。
あれはたしか、都に会う直前だった。
俺と都は、同じ夢を同じ時期に見ていたのか。
こんな超常現象なら大歓迎だ。



