気がついたら天才心臓外科医と婚約していました




「大体君は、広大のどこがいいわけ?あいつなんか、顔が良くて、頭が良くて、性格もすっとこどっこいだけど可愛げがあって、一緒にいるとなんだか縁側に寝転んだように落ち着くってだけじゃないか。」

「あなたには教えません。」

「広大はな・・・巷では天才だなんて言われているけど、実は裏で死ぬほど努力しているんだ。」

「・・・・・・。」

「中学2年の時だった。あいつは医者になるために夏休みも図書館でずっと勉強をしていた。俺はチャラいグループに属していたけど、ずっと広大のことが気になって仕方がなかった。ある日の夕暮れ、図書館から出て来た広大に俺は声を掛けた。文字ばかり追っていたら本当に大切なものが見えなくなるぞ。医者になるのにそれでもいいのか?今日は俺と一緒に夜空を見に行こうぜってな。」

「行ったんですか?」

「ああ。こしあんたっぷりの饅頭を奢ってくれるなら行くってあいつは答えた。俺と広大は和菓子屋へ走った。」

その頃からこしあんが好きだったのか。

「公園で広い夜空を見ながら食う饅頭は、とても美味かった。将来の夢、好きなダンス、色んなことをあいつと話した。そのとき見た一番星は俺の心の奥でいまでも光り続けている。それなのに・・・さあ。どう責任取ってくれるんだ?」

小沢さんは、広大さんの大切な友達だったのか。