気がついたら天才心臓外科医と婚約していました


「わたくし、婚活カウンセラーの保土ケ谷都と申します。今日は入会希望ということでよろしいですか?」

「うん。一度『LOVE×3』には来てみたかったんだ。ふーん。こんなカンジなんだ。モダンでシンプルなのに、温かみのあるオフィスだ。そしてカウンセラーもみな美人揃い。これは人気が出るわけだ。」

鳥神さんは、オフィスを興味深げにじっくりと眺めている。

「鳥神さん。あなた、結婚したくて来たわけではなさそうですね。」

「そんなことないよ。運命の相手と出会えたら、すぐにでも結婚したい。でもなかなか出会えなくてさ。」

「だったらご自分の会社で毎月開催している婚活パーティにでも出席して、運命のお相手をみつけたらどうですか?」

「え?」

「あなた、ラブパッション社の代表取締役、小沢総一郎さんですよね。」

「もうばれたのか。」

小沢さんは、わざとらしく頭を掻いた。

「当社の神大寺が、あなたのことを知っていました。」

「婚活業界の情報通で有名な神大寺芳美か。まさか顔まで割れていたとは。」

「芳美先輩を舐めないでください。芳美先輩は身体を張って、色々な婚活パーティに潜入捜査しているんです。」

「わかっている。ヤツは常連だからな。」