気がついたら天才心臓外科医と婚約していました


「では、こういうのはどうだ?」

「こういうの、とは?」

「どちらがより魔王に近かりし者か、じゃんけんで決めよう。そして敗者の魔王は勝者の神に従うことにしよう。」

「わかりました。」

私と広大さんはじゃんけんをした。

結果、広大さんはグー、私はチョキ。

私の負けだ。

「俺が神だな。」

「はい。何でも従います。」

「では悪の大魔王である保土ケ谷都。おまえは決して俺の部屋から出て行ってはならない。そして神である俺から二度と逃げてはならない。」

「神がそう言うのなら、従います。」

私がそう答えた瞬間、広大さんの身体が脱力し、神から人間へと戻った。

「よかった。君が俺の元から去ったら、俺は生きていけない。」

広大さんは大きく深呼吸をした後そうつぶやき、私を抱きしめた。