気がついたら天才心臓外科医と婚約していました


下星川三也子はビールを飲み干すと、歯に衣着せぬ口調で俺に言った。

「波川さん。あなたとてもイケメンね。しかも医者なんですってね。さぞかしモテたでしょ?都のハートを射止めるのは赤子の手をひねるくらい簡単なことだったでしょうね。」

俺は反論した。

「ハートを射止められたのは俺の方が先だ。口は災いの元だぞ?」

「都は石橋を叩いて渡るくらい慎重な性格なの。そんな都があなたを選んだの。それを忘れないで欲しいわね。」

「それは肝に銘じている。」

俺と下星川三也子のことわざ合戦が始まった。