いいんだ私、何があっても息子がいれば元気に暮らしていける。父さんが働らけなくなっても、何とかなるさ。ににんさんきゃく、二人なら幸せ…。
今日も息子を自転車にのせ、コンビニの前を通りすぎる。あ、いた。私の王子…。
でも通りすぎる。

「あ、今日は行かないの?」

息子が聞く。

「うん、行かないよ。ちょっと今月お金ないんだよ。じいじ入院したしね。」


そう言うと納得したのか、それ以上聞くことはなかった。


さようなら私の王子、毎日元気をくれてありがとう。