上映が終わって明るくなった劇場を出ると、先輩が少し興奮したように言った。
「思っていたよりずっと面白かったよ」
「はい。私、このシリーズ好きなんです」
「前作のやつも見たくなってきた」
「前作もおすすめですよ」
話していて、とても心地よかった。
自然と会話が続いていた。
お昼過ぎにフードコートに向かった。休日はいつも人でいっぱいになるのに、こちらは映画館と違ってだいぶ空いていた。
先輩はとんかつ定食を、私はたらこパスタを注文した。
食事中はお互い無言だった。
何を話そうかと考えると、逆に話すのを躊躇ってしまう、そんな感じ。いかにも高校生のデートっぽいなぁ、なんて思った途端、急に今の状況が他人事のように思えてきた。
食べ終わった先輩は、私の方を見ていた。
「大沼さんって、食べるのゆっくりなんだね」
「……はい。友達にもよく言われます」
「いや、気にしなくていいよ。落ち着いてていいなって思っただけ」
その一言で、一気に現実に引き戻された。そして、今まさに高校生デートをしているという、この状況を自覚する。
どうして先輩はそういうことを自然と言えるのか……
計算なのか、無自覚なのか。
それとも、私が意識しすぎなのか……
「思っていたよりずっと面白かったよ」
「はい。私、このシリーズ好きなんです」
「前作のやつも見たくなってきた」
「前作もおすすめですよ」
話していて、とても心地よかった。
自然と会話が続いていた。
お昼過ぎにフードコートに向かった。休日はいつも人でいっぱいになるのに、こちらは映画館と違ってだいぶ空いていた。
先輩はとんかつ定食を、私はたらこパスタを注文した。
食事中はお互い無言だった。
何を話そうかと考えると、逆に話すのを躊躇ってしまう、そんな感じ。いかにも高校生のデートっぽいなぁ、なんて思った途端、急に今の状況が他人事のように思えてきた。
食べ終わった先輩は、私の方を見ていた。
「大沼さんって、食べるのゆっくりなんだね」
「……はい。友達にもよく言われます」
「いや、気にしなくていいよ。落ち着いてていいなって思っただけ」
その一言で、一気に現実に引き戻された。そして、今まさに高校生デートをしているという、この状況を自覚する。
どうして先輩はそういうことを自然と言えるのか……
計算なのか、無自覚なのか。
それとも、私が意識しすぎなのか……
