恋愛はめんどくさい!


「ねえ京子、駅まで三人で帰ろうよ!」
「「えっ」」

 私と先輩の声が重なった。

「二人とも仲よさそうだし。ね、先輩もいいですよね?」

 たぶん先輩は断らないだろう。そんな気がする。まあ、先輩でなくても、大抵の人は恵の勢いに押し流されてしまうのだが。

 ということで、私たちは三人で駅へ向かうことになった。


 恵は先輩の横を歩きながら、次々と質問を投げかける。

「先輩って普段どんな音楽聴くんですか?」
「部活って忙しいんですか?」
「京子って、先輩から見てどんな感じなんですか?」

!!!
私は慌てて恵の腕を引っ張る。

「ちょっと! 恵!」
「えー? 別にいいじゃん。気になるし」
「いや、わかるけど! もうちょっとこう、なんていうか……」

 先輩はニコニコしているが、絶対に困っている。私の「学校では秘密にしたい」というお願いもあるので、余計なことを言わないようにしているのもわかる。

 結局、この漫才みたいなやり取りは、駅に着くまで続いた。