お?
止まってくれた?
なんて思ってたら
「それさぁ、ヘタしたら“裕基”じゃなくて“ゆき”って聞こえる」
ってニヤニヤしながら言う。
「なっ!」
「ってゆーかさぁ、隼人はずりーよ。
隼人はゆきちゃんのこと好きだからこそ、
好きになった理由聞きたかったんだろ?
ゆきちゃんが好きだからこそ、
思っても無いこと言ったんだろ?
自分の気持ち言わないで言わせようなんてずりーよ。
ま、お前ツンデレだもんな。
しょうがないか…」
「誰がツンデレだよ!」
「とにかく。
自分でも気付かないくらいゆきちゃんが好きなんだろ?
とっととゆきちゃんとこ行って来い!」
そう言ってオレの背中をグイグイ押す。