「そりゃ怒るわ。

ゆきちゃんに同情する」




溜め息をつきながら裕基が呆れたようにオレを見下ろす。




「なっなんでだよ~」




ベッドに座ってる裕基を見上げて聞き返す。




「なんでじゃねぇよ。

ゆきちゃんが好きって言ったのをお前は否定したんだぞ?」




オレを指差しながら更に呆れた顔をする。




「否定ってかなんで?

って聞いただけじゃん」


「だから隼人はダメなんだよ。

女心がわかんねぇ男はモテねぇぞ?」




そう言ってベッドから立ち上がってドアノブに手をかける。




「ゆーきー」




出ていかせまいと名前を呼んでみると裕基が振り返る。