「私はゆき。
昨日の雪だるまです♪
隼人くんのこと好きになったのっ!」
「…………」
メルヘンの国の話しですか?
オレ、そんなのについてけねーんだけど。
コイツは危ない。
本能でそう思ったオレは女のコを無視して家路を歩く。
「えっ!? ちょっ待ってよ!
隼人くんっ!」
そんなこと言われて待てねェだろ、普通!
「まっ待って!!」
と言う女のコの声と どしっ! という何かが転んだ音がする。
その音が気になって後ろを向くと女のコが顔から転けている。
痛そ……。
「ぃたたたた…」
女のコは半泣き状態で起き上がる。

