無自覚系お姫様は溺れるほどに愛され中


「そういえばその後、いづみさんは娘さんを失くされたのよね。でも本人はお孫さんが母親を失くしたことを気に病んでいて気の毒だった。

私はいづみさんに頼まれて、プレゼントのぬいぐるみを一緒に選んだの。

寂しくないように、どこにでも連れていけるようなサイズで、頬を寄せたとき自分の匂いのなかに大好きな人の面影を探せるような、そんなぬいぐるみをみつけることができたっていづみさんが喜んでくれて……お役に立てたのかなってあの時は嬉しかった」


当時だって紺野は至って気丈に見えたのに……。
俺は彼女のことを知っているつもりでほんとうはなにひとつ、知らないのかもしれない。


璃央が目を覚まさなければ紺野はまた一人で泣くんだろう。
原因はともかく、彼女が悲しむのは嫌だ。
そうなると璃央を死なせるわけにはいかない。どれだけ金を積んででも蘇生させないと。