無自覚系お姫様は溺れるほどに愛され中

そうしている間も体の発光は弱々しく霞んでいく。次第に指先から透けだし、どこからかアリアの声がした。


「この時が来てしまいましたね」


なんて悲しい言葉なんだろう。
同時に手首から肘までが消えていく。


「そっか、これからぼろぼろの体に戻るんだ」


ゴムボールが少しずつ潰れていくみたいに意識の先から力が抜けていく。


「璃央さんあなたは自分の命の火が消えるとわかっていても、常に羽奈様の気持ちを優先してくれました。それから羽奈様がぬいぐるみと過ごされてきた日々や絆という目に見えないものまで敬ってくれましたね。あなたといるあの子はとても楽しそうでした。強くなりました。今までありがとう」


「……しんみりすんのやめようぜ」  


強がったら世界のすべてが透明になった。
だけど、いつかまた羽奈に出会いたいという願いだけはどうやっても消えそうにないんだ。