連れ去られた先はボレロの言った通り美術準備室で、俺は箱のなかでいろんな展示物に紛れて大人しく助けを待っていた。
わけがない。
必死に箱から這い出ようとしたけど指紋がないせいか全然登れない!
もたもたしていたらプラスチックの壁越しに羽奈が慌てて入ってくるのが見えた。
彼女はいつも泣き出しそうな顔をしてて、その時もそうだった。
部屋で過ごすときはあんなにリラックスしてるのに。
だから大切なぬいぐるみはここだ、安心しろって伝えたくて箱の内側からケースを叩いたけど綿の腕じゃ音ひとつ立てられなかった。
「ボレロいるんだろ、早くこっから出せって!」
呼びかけるとあいつはすぐそばで右往左往していた。
「ごめん、箱間違えた!」
「それ隣のクラスのじゃん」
「ちょっと待って、ハムスターが邪魔すんのよもう!」
そんなこんなをしていたら、今度は碧葉が入ってきた。
しかも羽奈の方から碧葉の腕を取ったから必死だった分心が折れるのも早かった。
好きな人が触られるとか無理。
恋愛初心者の俺にはショックすぎたんだけど、もしかしたら美姫と沙也可もそうだったんだろうか。
ボレロがふたりの間に割って入ってくれたけど……。
ん? なんか三人で仲良くいい雰囲気になってない?
わけがない。
必死に箱から這い出ようとしたけど指紋がないせいか全然登れない!
もたもたしていたらプラスチックの壁越しに羽奈が慌てて入ってくるのが見えた。
彼女はいつも泣き出しそうな顔をしてて、その時もそうだった。
部屋で過ごすときはあんなにリラックスしてるのに。
だから大切なぬいぐるみはここだ、安心しろって伝えたくて箱の内側からケースを叩いたけど綿の腕じゃ音ひとつ立てられなかった。
「ボレロいるんだろ、早くこっから出せって!」
呼びかけるとあいつはすぐそばで右往左往していた。
「ごめん、箱間違えた!」
「それ隣のクラスのじゃん」
「ちょっと待って、ハムスターが邪魔すんのよもう!」
そんなこんなをしていたら、今度は碧葉が入ってきた。
しかも羽奈の方から碧葉の腕を取ったから必死だった分心が折れるのも早かった。
好きな人が触られるとか無理。
恋愛初心者の俺にはショックすぎたんだけど、もしかしたら美姫と沙也可もそうだったんだろうか。
ボレロがふたりの間に割って入ってくれたけど……。
ん? なんか三人で仲良くいい雰囲気になってない?



