無自覚系お姫様は溺れるほどに愛され中

「拒否しないんだ?」


「からかうなんて……ひどいです」


火照った顔で、それだけ言うのが精一杯。


「あいつに何かされた?」


そう聞かれてあの日のことを思い出してしまった。いろんなところに、たくさん触れられたことを。


「何も、ないです」


「ほんとにそう?」


こくん、と頷いた。
だってあれはただのいたずらだもの。


「ならいいけど、俺がどれくらいあいつに妬いてるかわかってないよね? 紺野は俺のものだってわからせてあげる」


返事もしていないのにキスをされた。びっくりして、動けない。
だけど甘くて優しくて、拒否なんかできない。


「あっ、碧葉く……」


「まだダメ。あいつのために泣いたこと、忘れるまでは」


息継ぎしたいのに、今度はいろんな角度から長いキスをされて頭がぼーっとする。
これって碧葉君に慣れるための練習、その2なのかな。


「碧葉く……も、ムリ……」


胸を叩いてやっと離してもらえた。


「みつめることもできなかったのによく頑張ったね」


「……ちゃ、ちゃんとできてましたか?」 


「そんなこと言われたらこれ以上の事したくなるんだけど、いいの?」



こっちは膝から崩れ落ちそうなのに、碧葉君は余裕のある顔で微笑んでる。
こんな練習が続くなんて……刺激が強すぎるよ。