無自覚系お姫様は溺れるほどに愛され中




それからはため息ばかりの毎日だった。


朝、味もろくにわからないスープを口に運ぶと、お父さんは淡々とこれからの予定を話し始めた。


「月末に良信(よしのぶ)に招かれていてね。親しくさせてもらってる方にも羽奈を紹介したいってことだからきちんと準備をしておくんだよ」


「はい、わかりました」


良信さんというのはお父さんの親友で、碧葉君のお父様。
その席にはもちろん碧葉君も、お母様も参席する。いわゆる仕事上でお付き合いのある方たちへの挨拶というやつだ。


返事はしたものの朝食が喉を通らなくて、結局早々とカトラリーを置いてしまった。


お父さんに挨拶をすませて車に乗り込むと、案の定碧葉君からは放課後に会おうとメールが来ていた。