無自覚系お姫様は溺れるほどに愛され中

「俺あいつに嫉妬してんだよ。羽奈を取られたくない。ずっと不機嫌だったのに全然気づいてくれないし」


「ごっ、ごめん……」


いつもおどけてばかりだったのに、真剣な目でこんなに近くでみつめられるなんて、想像もしてなかった。


「ねぇ、もっとこっち来てよ」


ぐいと、手を引かれた。
な、なんだろう。


「抱きしめてもいい?」


「それはど、どういう意味?」


「どうって、そのまんまの意味だけど」


足りない頭でいろいろと考えた。
そうか、ぬいぐるみっていつも抱きしめられてばかりだもんね。


置き去りにされそうで不安なのかな。
たとえこの家にリオ君を置いていくことになっても、君のことは一生大事にするって決めているのに、それが伝わっていなかったんだ。


「いいよ、ずっと離さなくていいよ」


不安にさせていたことに気づかなくてごめんね。