無自覚系お姫様は溺れるほどに愛され中

「紺野は苦手なの?」


「はい、実は……」


小さい頃に怖い思いをしたことがあって……そう言おうとした言葉の続きを、碧葉君に遮られてしまった。


「じゃなくて俺のこと。苦手でしょ」


ボレロ様の元に屈みこむと、慣れた手付きで眉間をすりすりしながらそう言った。


「そんなわけないです!」


「別に無理しなくていいよ」


目尻を下げて屈託なく笑う碧葉君が、まるで知らない人みたいに見えた。


「冷血って言われるくらいじゃないと下せない判断だってあるんだよ。でもそういうの子供みたいだろ、笑っていいよ」


「そんな、おかしいなんて思いません!」


無邪気にボレロ様とじゃれあっている彼の無邪気な表情を見ていたら、胸がぎゅっとなった。