無自覚系お姫様は溺れるほどに愛され中

「作品なら大丈夫だよ。ほら、このタグ部分に引っ掛かってただけだから」


後ろから恐々覗くと、ハムちゃんにはアンティークのテディベアに付いているような凝ったタグまで施されていた。
ナンバリングがしてある。
なんて細やかで丁寧な手仕事。


いつもこっそり教室の花の水替えをしている尾崎さん。そんな彼女の優しい人柄が伝わる作品だった。


「先生も困ったもんだね、準備室には入れないよう気をつけてはいたはずだけど」


ボレロ様は碧葉君になでられて、甘えるように喉を鳴らしていた。


「すごい。ボレロ様とおしゃべりができるんですね」


「まさか、そんなわけないじゃん」


さらりとなんて謙虚なことを言うんだろう。ボレロ様はさっき完全に彼の言葉を理解していると思ったのに。