無自覚系お姫様は溺れるほどに愛され中

でも今の優先順位はリオ君……だけどハムちゃんだって助けてあげたい。
もう私の役立たず! 
どうしたらいいの?


頭を抱えていると碧葉君が部屋に入ってきた。


「待たせてごめん。あいつらもう昼休憩に行くように伝えたから安心していいよ」


「碧葉君、来てくれたんですね!」



説明するよりも見てもらったほうが早いと思い、思い切り彼をボレロ様のもとへとひっぱった。


「なに? どうしたの?」


「彼女のご乱心を収めるにはどうしたらいいのかわからなくて。助けてください!」



困ったときはちゃんと誰かを頼れってさっきリオ君に叱られたばかり。
だから迷惑を省みず勇気を出した。


双子のハムちゃん。
きっと今目がグルグルに回ってる。


一生懸命作った作品がぼろぼろになってしまったら尾崎さんは心を痛めるはず。
見ていられなくて顔を覆ってしまった。


「紺野、あれって?」


「提出物なんです。傷になっちゃう……」 



そう口にしただけで、碧葉君はすべてを理解してくれた。


「ボレロ、おいで」


碧葉君は彼女を叱ったり追いかけたり抱き上げたりしないで、静かに語りかけただけだった。


ボレロ様は一度ぴたりと動きを止めて、碧葉君を待っていたと言わんばかりにゆっくり彼のもとへとやってきた。