無自覚系お姫様は溺れるほどに愛され中


このままじゃ、リオ君と離ればなれになってしまう!


とにかく落ち着こう。
展示物は美術準備室に集められる。


それなら昼休みの時間内に取り戻せばいいだけのことだし、会長の判のある書類を小佐田さんに提出すれば遅延は咎められないはず。


クラスでの出し物は唯一私たちで自由にできるいちばんの楽しみだから、私一人のせいでペナルティーをもらうわけにはいかない。


概要紙を強く握りしめた。
今すぐにでもリオ君のいるあの箱に飛びつきたいけれど、まずは碧葉君のところへ判子をもらいに行かなくちゃ。
お昼休みは長いし大丈夫、取り戻せるよ。


そう言い聞かせてみても、胸がドキドキしてる。
リオ君、不安にさせてごめんね。
ちゃんとお利口に待っててくれるよね?


これまでずっと話を聞いてくれるだけだったのに、いきなり喋りだすし勝手に動き出すんだもん。


穏やかで大人しい子なんだろうと思っていたのに、あんなに自由な子だったなんて。


歩き回って人目についてしまうと忌まわしいって処分されてしまうかもしれないのに、そういうことなんて考えてなさそう。
燃えるゴミに出されたらどうしよう……。


そんなことを考えたら軽くパニックになって教室からパラパラとみんなが出て行くことにも全然気が付かなかった。