「……その、あなたの魔法は。魔法では、一体何ができるのですか?」
あまりに直球で拙い問いかけに、アフディーは「うっ」と冷や汗を浮かべます。
「私か? 私はその……愛を司る女神じゃ。目には見えぬ縁を結ぶのが役目。派手で凄まじい魔法など使えずとも、これで良いのじゃ」
少し気まずい沈黙が流れたその時、二人の傍らを、一人の『ケンタウロス』が通り過ぎます。
逞しい人間の上半身と、勇猛な馬の下半身。
肩に担いだ長弓が、彼の放つ武人の威圧感を際立たせていました。
その圧倒的な力強さに、二人の女神は思わず身をすくめ、怯えながらも小さく会釈を返します。
けれどケンタウロスは、礼儀正しく頭を下げた二人に対し、気さくに落ち着いた声で挨拶をこぼしました。
「はい。こんにちは」
ケンタウロスが悠然と去った後、アフディーは周囲を気にするように声を潜め、イリオネスの耳元で囁きました。
「……実はな、昔、わらわが人間と馬の『愛』を結ばせたことで生まれたのが彼じゃ」
イリオネスは眼鏡の奥で目を細めました。彼女は今。嘘をついていると悟りました。
するとアフディーは、今度はさらに胸を張り、腰に手を当てて自信満々に語り始めました。
あまりに直球で拙い問いかけに、アフディーは「うっ」と冷や汗を浮かべます。
「私か? 私はその……愛を司る女神じゃ。目には見えぬ縁を結ぶのが役目。派手で凄まじい魔法など使えずとも、これで良いのじゃ」
少し気まずい沈黙が流れたその時、二人の傍らを、一人の『ケンタウロス』が通り過ぎます。
逞しい人間の上半身と、勇猛な馬の下半身。
肩に担いだ長弓が、彼の放つ武人の威圧感を際立たせていました。
その圧倒的な力強さに、二人の女神は思わず身をすくめ、怯えながらも小さく会釈を返します。
けれどケンタウロスは、礼儀正しく頭を下げた二人に対し、気さくに落ち着いた声で挨拶をこぼしました。
「はい。こんにちは」
ケンタウロスが悠然と去った後、アフディーは周囲を気にするように声を潜め、イリオネスの耳元で囁きました。
「……実はな、昔、わらわが人間と馬の『愛』を結ばせたことで生まれたのが彼じゃ」
イリオネスは眼鏡の奥で目を細めました。彼女は今。嘘をついていると悟りました。
するとアフディーは、今度はさらに胸を張り、腰に手を当てて自信満々に語り始めました。



