裏の顔を知ってしまった私を先輩は離してくれません!

気づけばそんなことを聞いていた。

先輩は一瞬だけきょとんとして

すぐにクスッと笑った。


「断れるとでも思ってるの?」


その一言でわかってしまった。

──先輩は、はなからわたしに断らせる気なんて
なかったんだ。



「大丈夫だよ。」

「そんなに難しいことはさせないから。」

「ただ一緒にいればいいだけ。」


「……」


「それとも、」


少しだけ声が低くなる。


「ホントに全部、忘れられる自信あるの?」



──無理だ。

さっきの声も、表情も、

全部頭から離れない。




「分かりました。」



小さく言うと、



先輩は満足そうに頷いた。




「いい子。」



ぽんっ、と軽く頭に触れられる。



「じゃあこれからよろしくね。」



その一言で、私の"いつもどおりの生活"は、


簡単に壊れた。