裏切りの先で、あなたに出会った

「ねえ、たっくん」




「ん?」




「ずっと、こうしてたい」




「……無理なこと言うな」




「わかってる」



「……でも」




「でも?」




「今だけは、いいだろ」





そう言って、優衣の頭を軽く撫でる。





「……うん」




湯気の中で、互いの距離がさらに近くなる。





外の時間とは切り離されたような、静かなひととき。





――その穏やかさが、どこか不自然なほどに。