ピアノの少年

しっかり見ると誰だかわかる。黒田音、、、隣のクラス二年二組の人だ。あまりいい印象を持たないし、逆に怖い人だ。髪の毛は金髪だが、この学校は髪色自由なので校則違反にはならない。女子の間では『かっこいいよね』とよく言われているところを見たことがある。

 「なにかようか?」

 と、聞いてきたので私は焦っても

 「いや!本当にピアノの音がきれいで、聞き入ってしまっただけです。失礼は本当に承知で、また聞きに来ていいですか?」

 あのピアノはまた聞きたい。そう思い、とっさに口に出てしまった。しまった。やってしまった。

「やっぱだい、、、」

 断ろうとしたら黒田さんがかぶせてきた。

 「いいぞ。聞きにきても。」

 私は嬉しく、また大きな声で、

 「ありがとうございます!」

 そう言ったところでチャイムが鳴った。私はその場をすぐ立ち去り教室に戻った。
 あの黒田さんはどんな人なんだろうか。なぜあんな所にいたんだろうか。あの曲は何だろう。凄く素敵な音だったな。考えれば考えるほど気になってくる。