「どうしてあなたがここに?」


嫌みの一つでも言いに来たのだろうか?


隣のりりこが何だかビクビクしていた。



よく見るとりりこだけでなく、周りの生徒たちが何だか怯えているように見えた。




「き…絹南!まさか昨日ぶつかった人…?」

こっそり耳打ちをしてきたりりこに

「そうだよ」
と平然と答えたあたし。



りりこはますます怯えて言った。
「絹南!あんた知らないの?彼…アノ相沢竜哉だよ!」


名前を聞いて一瞬で寒くなった。




相沢竜哉。名前なら知っている。


彼は近くの高校に通う高校二年生。


金髪で背が高くて…


毎日ケンカは当たり前。地元じゃ彼に逆らえるモノがいないとかいうウワサも…