ベットから降りようと、足を床につけた時。
肩に手が置かれて止められる。
「安静にと、言われませんでしたか?」
「安静にって言ったって、今が一番大変な時だもん。それに飛鳥は明日学校だよね?大丈夫なの?」
「明日は休みです。いい加減気づいてください。日付け感覚が狂うぐらい疲れていることに」
まさにぐうの音も出ない。
悶々と言い訳を考えていたら、肩にかかる私の髪の毛が飛鳥に寄って掬われた。
「寝起きだからボサボサでしょ?」
「これで整いました」
母譲りの茶色の髪の毛。
腰近くまで伸びていて、すぐに絡まってしまうから手入れが大変。
ほんとう壊れ物を扱うみたいに触るね。
女の人の髪に触りなれていないのかな。
「飛鳥はいつからここに住むの?」
「明後日からです」
「あ、明後日!?」
「はい。明日のうちに全ての荷物をここに運び込んで、明後日からは屋敷に住みます」



