「…これを」
「君が姫条家の屋敷に戻れる日がこんなに早く来るなんて嬉しいものだな」
「……」
父と継母の死は驚いた。
が、安堵したことも事実だ。
特に継母はめんどくさかった。早めに対処しないと、とは常々思っていた。
「しかし、姫条 咲良。
なんだか誇らしいものだな」
「……そうですね」
彼女はどのような10年を過ごしたのだろうか。
継母は咲良のことは好いていた。父も継母の子供と言うことで無下にはしなかっただろう。
せめて咲良だけでも愛してくれていただろうか。
「では受理しますね。やっと家に帰れたからといって学園に来なくなってはいけませんよ」
「もちろんです。姉とは首席で卒業することを約束しましたから」
「それはそれは、頼もしいですね」
部屋に戻ると次は手紙が届いていた。
『───────いい人材見つけてきてね!』
本当に、咲良が呑気すぎて、心配で仕方がない。



