「ゆい〜!」
 「キノコもちゃんと食べなきゃダメだよ!」

 『えぇ〜ムスッ』

 「僕がつくった料理嫌いなの?」

 『そういうわけじゃなくて、しきのつくるご飯は好きだけど…』
 『キノコは嫌いなの!』
 
 「好き嫌いはダメだよ!」
 「それにゆい、お弁当のキノコも残したよね?」
 「そーいうの食品ロスって言うんだよ」

 『だってキノコ嫌いなんだもん』
 『なんでしきはキノコ食べれるのぉ?』

 「だってキノコ美味しいじゃん」

 『しきの舌って変わってるね…』

 「人それぞれの違いでしょ?それは」
 「それよりキノコ!食べないと大きくなれないよ!」

 『別に大きくならなくていいもん』

 「なんで?」

 『この身長ならしきとお揃いだもん』
 『しきは僕とお揃い嫌なの?』

 「いやじゃないけど…」
 「でも僕はキノコ食べるから、僕だけ身長伸びるよ」

 『お揃い…』
 『身長もお揃いがいいのに』

 「じゃあゆいもキノコ食べればいいじゃん」

 『たしかに!』

 パク、もぐもぐ

 『食べた!これでお揃いになるね!』
 『おそろい♪おそろい♪』

 “だいぶ単純だなぁ(苦笑)”
 “でも、僕とお揃いのためにキノコ食べてくれたの…”

 「嬉しい」

 『なにがぁ?』

 「あ、いや、なんでもないよ」
 「ゆいがキノコ食べれるようになったのすごいなぁって!」

 『だってしきとお揃いがいいもん!』
 『しきだーいすき』

 「ありがと、僕も好きだよ」

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キノコ<しき
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 『しきぃ〜!シュークリーム食べよ!』
 『デザートの時間だよ!』

 「今ご飯食べ終わったばっかじゃん」
 「まだお腹いっぱいで食べられないよ」

 『僕はあとシュークリーム10個は食べれる!』

 「さっきキノコ残してたのに?」
 「お腹いっぱいで残したって言ってたじゃん」

 『シュークリームは別なの!』
 『だってシュークリームはおいしもん!』

 「キノコだっておいしいけどね…」
 「とりあえず、後でね、シュークリームは」
 「食べたいなら先に1人で食べてたら?」

 『2人で食べたい…』

 「宿題終わったら食べよ」
 「結局宿題やってないから」

 『わかった!』
 『約束ね!』

 「じゃあ、筆箱と漢字練習帳だして」
 「算数もあるんだっけ?」

 『うん、分数わかんない…、代わりにやって!』

 「教えてあげるから自分で解こうね」

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好きなものは別腹
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