スターライトパレード

みんなが待つ部屋に戻ると、ソファの上で全員がぐったりしていた。

「はぁぁぁーーー良かったぁぁぁーーー」

信さんの安堵の声が響く。

「マジ怖ない?奏ちゃんのオカン」
「ほんと、遊里なんて蛇に睨まれた蛙状態だったもんな」
「うるさい!蓮!うるさーい!!」

みんなのいつものやり取り。
それを見ているうちに、じわじわと実感が湧いてくる。
……私、ここに残っていいんだ。

椿さんが名刺を見ながら近づいてくる。

「ね、奏ちゃん。奏ちゃんのお父さん……え、NovaTone Inc.の代表取締役って書いてあるけど……」
「それって……セナと奏ちゃんでPC買いに行ったお店じゃないの?」
「あ……そうなの……うん……そうなの……」

「「「「「「「はぁぁーーーーー???」」」」」」」

さらにぐったりするみんな。
そのまま、ここ数日の出来事を教えてくれた。

セナ君が、私の曲を独断で『shooting stars』の作詞家に依頼したこと。
メンバーたちが代わる代わるママに会いに行ってくれたこと。
大半は門前払いだったけれど、昨晩作詞が仕上がって……
その曲を持って、最後の説得に駆けつけてくれたこと。

『あいつら……!また……!!』

そっか……
口ぶりが妙に知ってる感じだったのは、そういうことだったんだ……
みんな忙しいのに、私のために裏で動いてくれていた。
その気持ちに、言葉が詰まる。

「でもさー、お前の親父さん、あんな気ぃ強い女のどこがいいんだよな」
「こら、セナ」

……うーん、どこだろうなぁ。

客観的に見て、ママはとても綺麗で、ヴァイオリンを弾く姿も格好良くて……
好きにならない要素、あるかな?

考え込んでいる私を、セナ君がじっと見つめる。

「……お前は父親似で良かったわ」